アレクサンドリアおよび全アフリカの総主教セオドロス二世

 
2008年4月、アレクサンドリアおよび全アフリカ正教会のパパ、総主教であるセオドロス二世は、エジプト・アレクサンドリアの総主教庁の扉を開け、『神のうちのまこと のいのち』とヴァスーラを温かく迎え入れ、公式に歓迎するために、総主教座において感動的なスピーチを行いました。以下はその内容です。

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セオドロス二世

「聖使徒であり福音者(福音記者)である聖マルコを保護者とするこの総主教座において、皆さん全員を公式に、そして心から歓迎します。今朝は、皆さんを4世紀に設立された慎ましい修道院である聖サバス修道院でお迎えしましたが、今はここ、イイスス・ハリストス(イエス・キリスト)の時代から現在までの二千年の歴史を持つこの総主教座において、皆さんに公式にご挨拶します。このように、私たちは聖使徒パウェル(使徒パウロ)を除く偉大な使徒たちから続く歴史を持っており、それを継承したのが教会の偉大な教父たちです。この歴史は現在まで続いており、ご覧のように、皆さんの右側から左側にかけて、これまで任命されてきたアレクサンドリアの総主教たち全員を見ることができます。

このすべてが私たちが受け継いできた遺産であり、未来は私たちにかかっています。つまり、アフリカ全土の未来がです。ですから皆さんに知っていただきたいのですが、聖マルコの座に着座する以前、私はカメルーンとスーダン、ガボン、ジンバブエ、モザンビーク、マラウィ、ボツワナとアンゴラで宣教師として働いてきました。宣教師として、私は本当のアフリカを知りました。アフリカが直面する困難と、山積する貧困への課題を。しかし、私の旅するところどこででも、探し求めている人々と出会うのです──イイススの愛を。それゆえ、ヴァスーラさん、先ほど皆さんがイイスス・ハリストスに向かって歌った時、とても感動したのです。なぜかと言えば、同じように天に向かって、何千もの言語で、ハリストスについて、ハリストスの愛について歌うアフリカのすべての子どもたちを思い起こしたからです。私は最近マダガスカルから戻ってきたばかりですが、間もなくガーナへ長い旅をする予定です。

そして今、皆さん全員を心から歓迎します、とくにヴァスーラさん、今朝教会で言ったように、あなたのふるさと、生誕の地である国へようこそ、そして同行されている皆さんにご挨拶を送ります。この国のことわざで「ナイルの水を飲む者はけしてこの国を忘れない」と言われる通りです。

インドから来られた司教様にもご挨拶したいと思います──親愛なる兄弟よ、私たちの使徒座へようこそ。修道士の方、シスター、神父様、ローマ・カトリック教会から来られた神父様、皆さん全員を、沢山の愛をもって歓迎し、愛します。しかも、私たちは偉大なる主、イイスス・ハリストスの同じ愛とご保護の下にいるのです。

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総主教はヴァスーラとその使命を祝福される

ヴァスーラさん、これからの数日間、ご一緒できる機会をいただき感謝しています。今夜、私たちは主のご受難の道筋をたどります。明日は、主の墓前で礼拝し、熱く高鳴る心のうちにご受難とご復活を過ごします。この喜びが──私は願います──復活の喜びと光が、私たちの人生のすべての日々においていつも私たちと共にありますように。イイスス・ハリストスのみ名において、皆さん全員と皆さんのご家族を祝福します、そして、アレクサンドリアと総主教の扉はいつも皆さんに対して開いていることをどうぞご承知ください。ありがとう」