シェイフ・ダニール・アブドゥル・カレク師

神のうちなる真の愛

兄弟姉妹の皆さん、この存在の守護者であられる皆さん、

神において皆さんをお愛しします。

私は見せ掛けやお世辞でこのように言うのではありません。あるいはこの集会の状況や形式、時間や場所を考慮して言うのでもありません。私自身の信条、誠意と、信仰のすべてをもって言うのです。神において、皆さんをお愛しします。それは愛する者たちに自分の愛を明らかにせよと、預言者ムハンマド(彼に平安あれ)が第一に命じているからであり、彼はまた、私たちの愛は神のうちにあり、神のためであるべきだとも命じています。全能の神は言われます。「ジン(*1)と人間は、私を礼拝しないように造ったのではない」(聖クルアーン・撒き散らす者56)。

神への礼拝は、神を知り、神を愛することを通してのみ行うことができます。神を愛するとは、神の被造物と創造を愛することを通してのみ行うことができます。神秘家たちは、神についての預言者のまことに聖なる言葉を常に繰り返します。「私は隠された宝である。私が知られるように望んだ。それゆえ、私が知られるように世を造った」。それゆえ、すべての造られたものはこの愛の意志の結果なのです。

「神のうちの真のいのち」の人々に感謝することから始めたいと思います、そしてヴァスーラとその助力者、支援者の方々に感謝します。国々と民族の間に悪が拡大している時代に、皆さんは愛を広げ、愛のために働いておられるからです。彼らは互いに愛し合う代わりに、自己愛に突き動かされ、地上の富と資源をめぐって、あるいは軍備の拡張をめぐって競争します。彼らがもし、自己の利益への愛ではなく、他者への愛から経験するものを味わいさえしたなら。まことに、「自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな恵みがあろうか? 罪人でも、愛してくれる人を愛している」(ルカ6・32)のです。

これらの教えの役割とは、私たちをこの人生の単なる通行人から、存在を愛する者へと変えることだと思いませんか? 永遠に存在するとは、私たちの肉体をもっては不可能なのですから、私たちの真実において永遠であることを要求するのだと思いませんか? 私たちの肉体の命は短いものですが、私たちの真実は不滅です。神の真理が不滅であるように。そして、永遠なくしては、聖クルアーンが担っている存在への守護(存在への信頼)の意向を達成することはできません。「本当にわれは,諸天と大地と山々に信託を申しつけた。だがそれらはそれを担うことを辞退し,且つそれを恐れた。人間はそれを担った。本当に(人間は)不義でありかつ無知である。」(部族連合72)

私は伝統的であるためではなく、「神のうちの真のいのち」の演壇に立つように使われています。それゆえに今日はこう言います、戦争と力の均衡によって打ち立てられたこの世界のシステム全体は、地表にいる人間の尊厳を維持することに失敗したのだと。権力者たちと世界の資源を支配する人々は、存在について語り合うことにも、守護者として行動することにも関心がありません。彼ら自身の利益を維持することだけに関心があります。そして弱者や貧困国に対して思いやり深くあるよりもむしろ、それができるところではどこでも、彼らを搾取しているのを見ています。それゆえ、「互いに愛し、互いを知るようになる」というテーマのもとに、このような多様性をもった形式で集まることが重要になるのです。

支援者の方々にとても感謝しています。なぜなら、支援することによって、彼らはこの時代に、徳の擁護者であることを証明しているからです。困難であっても貫き通し、やり抜いてくださるよう、せつに願います。読者の会や団体の方々に、愛を広め、人類の公正さと平和への探求に関与するために、さらに前進してくださるように呼び掛けます。利益の供給と分配に基づいた政治的平和を取引するのではなく、国々に権利を与えるために。

もし私が皆様の前で夢を見てもよいなら、私の夢はたった一つ、善を行い、平和を築き、促進するために騎士を採用する、愛の軍隊を見ることです。強欲な政策を主張し、平和を阻むために、そういった政策を実施することによって暴力を振るう国々の軍隊や政府ではなく。彼らは過激な手段に出ることによって脅しをかけ、支配する方法を見つけ出し、自衛の名のもとに、他の軍隊を大量に絶滅させるための洗練された筋書きを作り出すのです。

*1 ジン アラブ世界で、ジンは人間と天使の間に位置する被造物とされる。