ベス・ミリアム

「お前たちは、わたしが飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれた……はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである」(マタイ25・35-40)

「さあ、私に耳を傾け、この言葉を書きなさい。できるだけどこにでも、私たちのベス・ミリアムを立ち上げなさい。虐げられた人びとを引き上げ、孤児を助けなさい。私を守り、貧窮から救い出し、保護し、養ってほしい。私の重荷と労苦を解き、私を支え、励ましてほしい。私の一番小さな兄弟たちにしてくれることは、私にしているのだ……私のいのちを支える者たちを祝福する。彼らが美徳を保ちつつ、愛深くあるように。あなたたちと共にいる……ic(2002年4月22日)

あらまし

1998年、ヴァスーラはヴィジョンを通して、聖地(パレスチナ)の貧しい人々に、心と体の糧を与えるという事業を始めるようにとのインスピレーションを受けました。「狭い」戸口を見せられ、そこでは聖なる御母が赤ん坊のイエスを抱いていました。少し時間が経ってから、一見別々に見える出来事が一度に起こり、この事業を始めるように推し進めたのです。

それでもヴァスーラは主のご意志を確かめるため、聖書のページを任意に開いてみました。ヴァスーラと友人は「マリアの家に来なさい」という言葉を含んだその一節を、この識別に該当していると感じました。

ヴァスーラは周囲の人々に、彼女がその時見たまさにそのヴィジョンと同じ、聖なる処女マリアのイコン(※正教会の聖画)を受け取るでしょうと予告していましたが、ついにそれは起こったのです。カナダに住むあるルーマニア人女性が、ヴァスーラのこのヴィジョンのことを知らないままインスピレーションを受け、イエスを抱いているマリアのイコンを書き、ヴァスーラにそれを贈ったのです。ヴァスーラがそのイコンを受け取った時、彼女はそれがヴィジョンで見たマリアとイエスのイメージと同じであることを見て、とても驚きました。それがこの冒頭で見ることのできるイコンです。

ヴァスーラはまた、おそらく聖霊に促され、イエスが馬屋で降誕された後、聖家族は滞在する場所を必要としていたはずだと考えました。イエスとマリアが戸口に立っていたあのヴィジョンの意味は、彼等がエジプトへ避難する前の家のことかもしれません。マリア様のご出現と飢えた人を養いなさいという霊感は、飼い葉桶を去った後、聖家族に与えられた避難所の施しを返したいという聖母の願いなのかもしれないのです。

現在沢山の「ベス・ミリアム(マリアの家)」が、世界中のいくつかの国で立ち上げられています。その主な目的は、人々がこれらのベス・ミリアムで愛の糧によって養われることです … お互いに仕え合うことを通して、主に仕える努力をする中で与えられる、私たちの主イエス・キリストの愛によって … 温かい食事だけではなく、時には衣服、あるいは医学的な治療、時には教育することを通して。みんながこれらの事業のために働くよう呼ばれているわけではありませんが、イエスは私たちに、他の方法であっても愛を持って寛大であるようにと教えておられます。1986年5月23日、ヴァスーラの守護の天使ダニエルは、彼女にこう言いました。「お金を集めて、貧しく困っている霊魂たちにあげなさい。……寛大でありなさい」

「誰がこの食べ物をくれたの?」という質問に、ヴァスーラは霊感を受け、 ヘルパーたちにこう答えるように教えました。「イエスとマリア、イエスのお母さまが、この食べ物を下さったのよ!」