フィリピンのベス・ミリアム


「移動式」ベス・ミリアム、マウンテン・プロヴィンス州

2005年11月のヴァスーラ訪問時、ヴァスーラとボランティアたち

概要

フィリピン北部の山岳地帯にある人里離れた部族村へ移動し、村民たちに食料、衣服、無料の医療サービスを提供します。また『神のうちのまこと のいのち』の祈りの集いも作られています。週に一度、250食を8つの村にいる貧しい人びとと地元の刑務所に持っていきます。ツアオの祈りの集いのベス・ミリアムの働きを通して、距離を隔てた8つの村とムニシパル刑務所の中に『神のうちのまこと のいのち』のぶどう園(祈りの集い)が作られました。コレラノ村には、貧しい人びとの中でも最も貧しい人びとが住んでいます。一日中動き回り、これらの村に身体のための食べ物と霊的な食べ物を毎週提供しているので、彼らはこの働きを「移動式」ベス・ミリアムと呼んでいます。台風の季節になると時々、橋が落ちてしまい、ボランティアたちはこれらの村に到達するために、ボートで川を渡らなければならないこともあります。

ヴァスーラは喜びのうちに彼らを励ましました。神の呼びかけを読み、黙想し、メッセージを生き、それに従い続けるようにと。そうすることによって、このベス・ミリアムが彼らがメッセージから学んだことの実りとなるように。ヴァスーラは時おり、特に貧しい人びとの間で一人ひとりに率直に話しかけるために立ち止まりました。

週に一度、移動式のベス・ミリアムが刑務所を訪れ、食事を提供し、祈りの集いを行う

ヴァスーラ、カプジャン村の子どもたちと出会う

バランクアグ村からさようなら


ツアオのベス・ミリアム、カガヤン州

概要

ある病院の中で、ツアオのベス・ミリアムは必要な人に完全無料で医療サービスを提供しています。さらに、毎週金曜日には大人と子供を含む45人の人びとに食事が提供されます。

このベス・ミリアムはツアオの祈りの集いの一部でもあり、すべての年代の貧しい人びとに食事を提供し、メッセージを読みます。

2005年11月、世話人のデ・ラザ博士夫妻と共にツアオのベス・ミリアムを訪問するヴァスーラ

ゲルマン・デ・ラザ医師と妻ジョシーの熱心さと大変な努力のおかげで、「神のうちのまこと のいのち」はとても活発になっています。2000年の「神のうちのまこと のいのち」聖地巡礼の後、彼らはイエスに「はい」と言い、同年9月ベス・ミリアムを開き、ディオスダド・A・タラマヤン大司教によって開業式が厳かに執り行われ、祝福を受けました。デ・ラザ医師の恵まれない人びとへの無料医療サービスと「神のうちのまこと のいのち」の宣教は隣接するカリンガ・アパヤオの山々にまで到達しています。

定期的に祈りの集いを行い、個人的にも観想的にメッセージを読むことによって神から力を受け、デ・ラザ夫妻とボランティアたちは聖母の次の言葉を真剣に受け取っています。「ただ信仰、希望、愛のうちにとどまり、それらをあなたたちの実りとしなさい。この実りはあなたたちの─間に─おられる─神によってあなたたちの心を満たし、あなたたちの霊魂に不足しているものすべてを与えます。主のぶどう園は増え、何千もの人びとを養うのに十分な実りをあげるでしょう」(1989年9月22日)

デ・ラザ医師はこれらのベッドで貧しい人びとに対し無料で医学的治療を行う

毎週金曜日、祈りの集いの後、暖かい食事を受け取る

証し

ツアオのベス・ミリアムでの個人的な証し

7年前、私は夫に先立たれ、8人の子どもたちと共に残されました。私は裁縫で時々お金を得るだけだったので、収入の範囲内でやっていくのに大変な苦労をしました。長い間経済的な苦労を重ねた後、子どもたちの何人かには中等教育を終了させることができましたが、それでも人並みの生活をするためには十分ではありません。何年か経ち、子どもたちの多くが結婚し、近所に居を構えました。いまでは2歳から15歳までの35人の孫がいます。生きていくための苦労は今や倍になりましたが、神の助けによって、子どもたち、孫たちと私は、どんなにお金がなくともなんとか切り抜けています。

ツアオにベス・ミリアムが作られて以来、私たちの生活は物質的にも霊的にも変わりました。私の孫たちはいま、デ・ラザ夫妻の世話を通してベス・ミリアムで与えられる愛と親切を喜んでいます。霊的には、私の孫たちは近所でロザリオを祈ることを学び、ミサの大切さを自覚するようになりました。以前には、テレビを見るだけでミサにはあまり出ていなかったのです。家族の誰かが少しくらい具合が悪くなったとしても、あまり問題ではなくなりました。医薬品を容易に得ることができ、病院で面倒を見てもらえるからです。

私たちの主と母マリアはもちろん、彼らの子どもたちが霊的にも物質的にも幸福であるためにいつも気遣ってくださいます。この発展途上国において、神の愛の道具としてこのベス・ミリアムをお使いになられたことに対し、今度は私たちが神と聖母に感謝と愛を示し、恩に報いたいと思っています。主の教えである愛が私たち皆を治めるのですから、安心していきましょう。

イエスとマリア、ヨセフと共に
フェリサ・サルバドール
カガヤン州ツアオ市、バグンバヤン


マニラのベス・ミリアム

概要

スクワッター・チルドレンのためのベス・ミリアム

2005年のとある午後、70人のスクワッター(無断居住者)・チルドレンがマニラ中心街、フェリックス・ウェルタス通りのある屋敷のバスケットボールコートに集まりました。「神のうちのまこと のいのち」のボランティアたちが彼らのために軽食を用意しましたが、この子どもたちは「誰かが祈り方を教えてくれるって言ってた」から来たということを聞いて驚きました。それ以来、現在まで、30人から130人が週に一度食事を受け取り、歌い、遊ぶために来ています。2006年6月、この屋敷のオーナーは寛大にも、スクワッター・チルドレンのために三階建ての建物を使って良いと言ってくれました。このようにして、マニラの最初のベス・ミリアムができたのです。

人口120万のこの町には国立の妊産婦用診療所が二つあり、この通りはそのうちの一つに通じています。出産の数は非常に多く、診療所の設備不足のため、分娩中の母親たちは一つのベッドを二人から四人で共有することを強いられます。そこからあまり遠くない所に刑務所があり、その周囲を無断居住地域が取り囲んでいます。そこには囚人たちの妻子たちが住んでおり、両親ともに刑務所に入れられているため、自力で生き伸びなければならない子供たちもいます。

毎週土曜日、子どもたちに食事を提供

薬物使用者と売人たち、こそ泥や下宿に住む船員たちが住む環境において、このベス・ミリアムは平和と愛の安息の場所となっており、毎週土曜日、朝の8時半から昼の12時半まで、150人から200人の全年齢のスクワッター・チルドレンたちを迎え入れます。子どもたちはお絵かき教室や賛美歌、踊りに喜んで夢中になり、栄養のある暖かい食事を食べます。そして祈りとカテキズムも教えられます。ベス・ミリアムのボランティアたちはこの他に50組の貧しい家族たちを支援しており、彼らを教区に登録することによって、無料医療サービスと歯科医療サービスを受けることができるようにしています。その他の活動として、いろいろな年齢の子どもたちのグループと母親たちと共に、祈りの集いが毎日行われています。最近、私立木彫りの聖マリア学園の学生ボランティアたちが、彼らの「貧しい人たちに手を差し伸べる」プログラムの一環としてこのベス・ミリアムに参加し、ベス・ミリアムのボランティアの仕事を手伝っています。

木彫りの聖マリア学園のボランティアたちとベス・ミリアムの子どもたち

スクワッター・チルドレンたちと友達になり、支援する