2018年6月

シリアのベス・ミリアム

2018年6月11日 in ベス・ミリアム


ベス・ミリアムはシリアのホムスにプロジェクトを持っています。2011年頃、シリア内戦の時に設立されました。アサド神父( ※大統領とは関係ありませんので注意)は貧しい人々と、ビトゥンジャニ氏のような病気の人々を支援しています。彼は内戦の初めにスナイパーに狙撃され、現在は恒久的な傷害を負っています。歩行困難であり、象皮病を発症しており、両足が腫れ上がり、大きな痛みを引き起こします。以前は妹と自分のためのただ一人の稼ぎ手でしたが、現在は傷害のために収入がありません。彼はベス・ミリアムで月毎に配給される食料援助に非常に頼っており、私たちの支援にとても感謝しています。

ナシーフ氏もベス・ミリアムの食料支援計画から恩恵を受けています。彼は以前は写真家として働いていましたが、環境と年齢による健康悪化のため、もはや収入を得られません。ホムスの旧市街で極めて質素な生活を送っており、私たちの支援に感謝しています。

2017年、アサド神父は150の家族を支える彼のベス・ミリアムのために、資金の増額が必要であると報告してきました。不安定なシリアにおいて、食料価格が上昇しているからです。ベス・ミリアムは献金を増額し、3ヶ月毎ではなく、現在は毎月食事を配給しています! 皆さんの寛大さと、シリアの家族のためにしてくださった善行のすべてに、とても感謝しています!

天皇陛下と福者ウラジミール・ギカ神父(参考記事)

2018年6月2日 in その他


ギカ神父はルーマニア出身のカトリック司祭(洗礼はギリシャ正教)、使徒、神秘家、慈善・福祉事業家、殉教者で、2013年に列福されました。日本との関わりが深い方です。以下は、「マリアの家族 The Family of Mary」と呼ばれる修道会から発行されている「御心の勝利 TRIUMPH OF THE HEART」という雑誌の最新版(2018年34号)の記事から、一部を抜粋して和訳したものです。ギカ師はカトリックと正教会との一致のために人生を献げた方です。

「1931年、ピオ十一世から教皇庁書記長の称号を与えられた後、ギカ神父は使徒職のために日本へ派遣された。日本で友人である山本(ステファノ・信次郎)海軍少将1を訪れたが、山本はカトリックに改宗しており、神父と裕仁天皇との謁見の手はずを整えた。この特別な機会のために、ギカ神父は『全能の神があなたを祝福して下さいますように』という日本語を暗記した。天皇陛下ご自身が現人神であるゆえ、祝福するのは不可能だとすでに説明されていたにもかかわらずである。

陛下はフランス語でギカ神父と長々と話し、自身のもつ重大な問題について分かち合った。それは、娘たちはいたが、皇位を継ぐ後継者がいないということである。ギカ神父は主に信頼し、君主にこう答えた。「陛下、私が陛下に神の祝福を与えましょう、神はあなたに男子を与えてくださいます」。この会話の後、両者は立ち上がり、天皇は頭を垂れた。

ギカ神父が手を挙げ、十字のしるしを切り、日本語で祝福の言葉を唱え始めると、恐れをなした外交官たちが駆けつけ、神父がしようとしていることを止めようとした。すると彼らの「現人神」は、この外国人に続けさせるようにと合図したのである。一年後、天皇はその腕に男子(明仁 – 今上天皇)を抱いていた。

……これはギカ師がその司祭としての祝福を通じて獲得した、知られざる多くの奇跡のうちの一つに過ぎない」