お知らせ

アメリカ:ウラジーミル・ソローキン──ロシアを暴くロシア人作家

2022年5月16日 (お知らせ)

先日のミサでパウロ神父が言及されたロシア人作家、ソローキン氏に関する記事の和訳です。

ロシアで最も有名な現代作家の一人であるウラジーミル・ソローキンは、ウラジーミル・プーチンを「怪物」と呼ぶことをためらわず、ウクライナにおける残酷な戦争について「自分の母親を殺すようなものだ」と例えた上で、その真実を広めた。開戦(2月24日)の三日前、彼は妻のイリーナと一緒に、現在住んでいるベルリンに「偶然」行ったことを告白している。4月16日、ニューヨーク・タイムズのアレクサンドラ・オルター記者が、「ツルゲーネフ、ゴーゴリ、ナボコフに匹敵するこの作家の姿と作品に、西側の人々を近づける」という目的で、同社でインタビューを行った。

ニューヨーク・タイムズの記事(英語)

ウクライナ戦争が続く中、ソローキンがロシアを「この国のソビエト史にすでにその悲劇的先例がある、軍国主義的で暴力主義的な政権の支配によって、ゆっくりと排水路に滑り落ちつつある帝国」として描いていることは特に注目されるところである。この記事の記者は、ソローキンは盲目的で無意味な軍事行動を批判しているだけではなく、彼が「セマンテック戦争/意味論的戦争」と呼ぶ、さらに深刻な点を批判していると述べた。これは、作家がロシア政府のプロパガンダの嘘に対して敢然と行う戦いである。この分野こそ、作家は「真実を攻撃する者」によって投げつけられた戦いに応じなければならないと信じているからだ。

ソローキンは、現在の戦争とそれに伴う残忍で野蛮な悲劇について、「人類そのものに『暴力に至る底なしの能力』が眠っているが(このことは、彼の以前のいくつかの著書にも取り上げられている)、特に今、ロシアで顕著に現れているのかもしれない」と指摘した。彼は『暴力が空気のように存在する、誰もがその空気を吸っている国で育ったこと』に言及した。彼の本にはなぜ暴力が多いのかと聞かれたら、自分は幼稚園の頃からこの暴力を肺に吸い込んできた、子供の頃から暴力に『漬け込まれてきた』からだと答えると。

このような作家の告白と誠実さは、彼の深い信仰によるものだろう。彼は政府批判、戦争批判をしたために、キリル総主教から罵倒されそうになったが、ジャーナリストによれば、ソローキンは「深い信仰を持っており」、逆説的に「隠者、あるいは賢者」に似ているという。例えば、サロフの聖セラフィム(1759-1833、1933年にロシア正教会により列聖)や、19世紀後半のロシアの『無名の巡礼者物語』に登場する「聖なる老人」などが挙げられる。

A・オルターによれば、「現在66歳のソローキンは、ウェーブのかかった髪と精神的な穏やかさで、まさに賢人を連想させ、その静かで内省的な話し方は、彼がその著書で容赦なく糾弾する『尊大で偏った態度』とは何がしか対照的である」という。

同時にこの作家は、ロシアの反体制派の古典的モデルからは逸脱している。というのも、記者が書いているように、「(彼の本を読むのは)『ある狂人の悪夢』に入り込むようなものである。しかしながら、1972年にロシアで生まれたアメリカ人の小説家、ガリー・シュテインガートによれば、「そうすること、つまり悪夢に言及することによってのみ、(ソローキンは)真実を表現するための正しい語彙を見出すことができた」のだと言う。

1991年の作品『Сердца четырех/四人の心臓』(Sierdca Czeturioch/Their Four Hearts)は、4人の典型的な主人公たちがグロテスクな罰に遭い、立方体に圧縮されて、人骨でいっぱいの湖に転がされるというものだ。2013年に出版された『テウリア』でも、主人公はケンタウロス、盗賊ロボット、人間の言葉を話す犬という、似たような概念がある。このように、全体主義へと急速に向かう現代ロシアの真実を作家は密かに伝えようとしたのだ。

不気味なグロテスクさのほかに、ソローキンの作品のもうひとつの特徴は、「体制に対する見事なまでの嘲笑」 である。ロシア系アメリカ人の作家で『ニューヨーカー』の編集者であるマーシャ・ゲッセンは、「(その卓越した見識眼で)彼はソ連体制の滑稽さ、不条理さを見抜き、同時にこの体制に立ち向かうこともまた滑稽で不条理な行為だと示すすべを知っていた」と述べている。1983年にフランスで出版された『オクゼリード Oczeried’』という作品の中で、何かのために長い行列に何時間も並んで、何のためかもわからないまま立ち話している人々を表現している。「私は、この別の一つの目標、つまりKGBがこの文章を差し止めないことを達成したかったのです」──と著者は説明した。この本は、ソ連が崩壊した後、ロシア国内にロシア語で出版されたので、彼は最終的に成功した。

ソローキンの作品のこの点について、もう一人の評者であるハーバード大学スラブ研究教授ナリマン・スカコフは、作家が行ったおそらく最も重要な「意味論的戦争」に注意を促している。「意味の分野はお前のものではない、お前に属してもいないと、この全体主義的な国家と体制に宣言している。彼は単に、これらの言葉の意味を非常に強力な方法で国家から取り上げたのである」──とスカコフは書いた。

21世紀初頭のこと、ソローキンは、プーチン政権下のロシアにおける人権攻撃の拡大と、同時に同国の孤立を目の当たりにした。これを「暴力的で中世的なロシアへの回帰」と解釈した。

このような観察から、彼は2006年に、彼の著書の中で最も政治的な『オプリチの日』を書くことになった。 彼は、いわゆるオプリチーナ (1565年から72年にかけてのロシア史における一時代、また当時の皇帝イヴァン4世が追求した政策)に言及した。オプリチニナの主な目的は、内部のあらゆる反対勢力を弾圧し、皇帝の権力を強化することであった。モスクワ国家の大部分をボヤールという支配階級の権力から切り離して、土地だけを残した。接収した土地は、彼とオプリチニキと呼ばれる彼の親衛隊の恐怖に直接さらされたのである。

プーチンのロシアを批判した本書について、ソローキンは「わずか数年前、私が現代のロシアはオプリチニナの匂いがすると書いたとき、多くの評論家は私は大げさだと思った。数年が経ち、その同じ批評家たちが私を笑わなくなったのは、同じ悪臭がついに彼らにも及んだからだ」と言った。

ロシアと世界の未来をどう見ているかという質問に対して、作家は「世界は予測不可能な方法で変化している」と答えた。彼の著作にはこのテーマを扱ったものが多く、特に最新作の『ドクターガリン』は、すでにパンデミックの真っただ中にあった2021年に書かれたものである。ソローキンは、「古典的で現実的な散文では、もはやこの『予測不可能な』世界を捉えることはできない」と強調する。「それは、すでに飛び去った鳥を撃つようなものです。だから、私は二つの光学に手を伸ばしたい。過去と未来の二つの望遠鏡で現実を見るのです」と言って、タイムズ誌との対談を締めくくった。

ウラジーミル・ソローキン 1955年8月7日、モスクワ近郊のビコフで生まれる。17歳のとき、雑誌『Zakadry nieftianikow』でデビュー。現在では、ヴィクトール・ペレーヴィン、ヴィクトール・エロフェーエフと並んで、 ロシアのポストモダンを代表する三人のうちの一人と見なされている。短編小説、映画脚本、ドラマ、小説を執筆。親プーチン派の組織「ゴーイング・トゥギャザー」は、作品にポルノ的な内容があると見て、彼の『青い鞍』をトイレの模型に投げ込んだし、『氷』の出版後、ファシズムの非難がこの作家に降り注いだ(青い目の金髪が小説内で特権的地位にあった)、彼の作品を非常に問題視する人も少なくない。だが彼の作品は、ポーランドを含む十数カ国語に翻訳され、成功を収めた。2022年3月、ロシア語を代表する作家たちとともに、ウクライナ戦争の真実をロシア国内で広めるよう、すべてのロシア語圏の人々に呼びかけるアピールに署名した。

J.J神父(カイ東京)/ニューヨーク

テオドール大司教様──ヴァスーラからのお願い

2022年5月8日 (お知らせ)

テオドール大司教様──ヴァスーラからのお願い

親愛なる友人の皆様

すでにお聞きになった方もいらっしゃるかもしれませんが、アテネのローマ・カトリック司祭、テオドール神父様は、私たちの巡礼に何度か参加されたことがあり、メッセージの読者であり、支援者であられますが、最近、アテネ大司教区の大司教として叙階され、ロードス大司教区(訳注:ロードス島はヴァスーラが現在住んでいる場所)の教区管理者ともなられました。私たちと最初の巡礼に参加された後、神父様は司祭向けの雑誌に、巡礼の印象について非常に良い記事を書きました。その記事はあらゆるところに広まりました。

大司教となられた今、就任早々、前任の大司教が残していった山積する大問題に直面しました。その問題の中の一つは、ギリシャは地震国であるため、国内のカトリック教会が崩落しつつあることです。大司教館に資金はほとんどなく、3000ユーロちょっと(約41万円)しかありません。カトリック信徒はギリシャでは少数派なのです。

大司教様の健康に深刻な影響を及ぼす多大なストレスの元となっている困難について、たまたま知りました。大司教様は心臓にペースメーカー埋め込む手術を受けねばならず、体重も減り、どちからと言えば痩せ細ったようにお見受けします。そこで私は、「神のうちの真のいのち」が彼の使命と責務を資金面でサポートして、彼の教会のひとつを改修し、もうひとつの未完成の教会を完成させることができないかと考えました。

信徒たちのほとんどは貧しいアルバニア系移民で、ギリシャ系の住民はわずかであることもご承知いただいておいた方が良いかもしれません。

もしテオドール大司教様に寄付できる人がいらっしゃいましたら、以下のカトリック教会の銀行口座に寄付を送金することができます。

CATHOLIC ARCHBISHOPRIC OF ATHENS
16 Panepistimiou, Athens 106 72, Greece

IBAN No: GR17 0172 0510 0050 5107 9448 925
BIC SWIFT PIRBGRAA
Omirou 9, Athens 10672, Greece

こちらから、クレジットカードかPaypalでも寄付できます。
http://www.tligbuckingham.org.uk/genpay.html

キリストのうちに、愛をこめて

ヴァスーラ

『天国は現実、しかし地獄も現実』のアテネでのプロモーション、2018年

参考記事(英語)、教皇フランシスコ、マケドニア生まれのイエズス会士、テオドール神父をアテネ大司教に任命

*日本読者の会から、30万円ほどを大司教様宛に送金しました(5月9日)。ご協力いただける方は、上記の口座に直接送金していただくか、読者の会宛てに送金していただければ、こちらから送金いたします。

今晩のライブ中継

2022年3月26日 (お知らせ)

本日の中継が始まりました。奉献は深夜2時半くらいからとなる見込みです。

ロシアとウクライナの奉献、教皇フランシスコからの手紙

2022年3月25日 (お知らせ)

教皇は、3月25日(金)に「人類と、特にロシアとウクライナを、マリアの汚れなき御心への厳かな奉献」を行うように、世界中のすべてのカトリック司教に公式に呼びかけています。

教皇フランシスコは、水曜日に全司教に送られたこの手紙の中でこの呼びかけを行われました。

「ウクライナで戦争が勃発してからほぼ一カ月が経ちました。この戦争は、痛ましい苦難に日々耐えている国民に計り知れない苦しみを与え、世界の平和を脅かしています。この暗闇の時に、教会は平和の君のみ前で執りなし、紛争の影響を直接受けている人々へ寄り添うことが緊急に求められています。わたしの祈りと断食と慈善の行いの呼びかけに寛大に応えてくださった多くの方々に感謝いたします。

今回、数多くの神の民の要請に応えて、わたしは戦争状態にある国々を、特別な方法で聖母マリアに委ねたいと思います。昨日のお告げの祈りの最後に発表したように、3月25日のお告げの祭日に、わたしは人類を、とりわけロシアとウクライナを、マリアの汚れなき御心に厳かに奉献するつもりです。神のゆるしによって新たにされた心で平和を嘆願するのにふさわしいものとするために、奉献は、ローマ時間の午後5時に、サンピエトロ大聖堂で行われる償いの儀式の中で行われます。奉献式自体は午後6時30分ごろに行われる予定です。

この奉献式は、この悲劇の瞬間に、神の母であり、わたしたちの母であるお方を通して、苦しむすべての人々の苦痛の叫びを神へと上げて、暴力の終結を願い、人類家族の未来を平和の女王にゆだねる普遍教会の意思表示となることを意図しています。わたしは、聖なる神の民がわたしたちの母であるマリアに、心からの、声を合わせた嘆願を上げることができるように、3月25日に司祭、修道者、信徒がそれぞれの教会や祈りの場に集まるよう呼びかけ、この奉献に参加するようにお願いします。わたしたち全員が、その日一日、友愛のうちにこの祈りを唱えることができるように、奉献の祈りのテキストをお送りします。

この依頼に注意を払ってくださり、協力してくださる方々に感謝します。大きな愛情をもって、あなたとあなたの司牧に委ねられた信徒たちを祝福します。イエスがあなたを守り、聖母があなたを見守ってくださいますように。また、どうかわたしのためにも祈ってくださるようにお願いします。

友愛をこめて

2022年3月21日、サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂より

フランシスコ

35言語による祈りのテキスト

日本語の祈りのテキスト

ウクライナの平和を求める祈り

2022年3月23日 (お知らせ)

来る3月26日(土)正午より、パウロ神父のオンラインミサにおいて、教皇と全司教と一致して、ロシアとウクライナをマリアの汚れなき御心に奉献します。ご参加ください。また、以下のノベナの祈りを17日から25日まで祈ることが世界で推奨されていますので、和訳しました。途中からの参加になりますが、日々の祈りの中に加えると良いでしょう。

ウクライナの平和を求める祈り

平和と正義の神よ、
私たちは今日、ウクライナの人々のために祈ります。
平和のために、武器が捨てられるように祈ります。
明日を恐れるすべての人々のために、
あなたの慰めの霊が彼らのそばに近づいてくださるように祈ります。
戦争か平和かを決める権力を持つ人々のために祈ります、
彼らの決断が、知恵と、識別と、哀れみによって導かれますように。

そして何よりも、危険にさらされ、恐れの中にあるあなたの大切な子どもたちをあなたが抱(いだ)き、守ってくださるように祈ります。
平和の君であるイエスの御名によって祈ります。



アーメン。

教皇フランシスコ、ロシアのキリル総主教とのテレビ会議で侵略の宗教的擁護を拒否

2022年3月17日 (お知らせ)

2022年3月16日
クリストファー・ホワイト/ナショナル・カトリック・リポーター

2016年2月12日、ハバナのホセ・マルティ国際空港での会談において笑顔を見せるロシア正教会のモスクワ総主教キリルとローマ教皇フランシスコ。モスクワ総主教庁が3月16日に発表した声明によると、教皇フランシスコはビデオ会議を通じてキリル総主教と、現在進行中のウクライナ危機と平和的解決の希望について話したという。(CNS/Paul Haring)

【ローマ発】ローマ教皇フランシスコは16日、ロシアのプーチン大統領の対ウクライナ戦争の重要な後ろ盾であるロシア正教会のキリル総主教とテレビ会議で会談した。この会談で、両宗教指導者は平和の確保に向けたそれぞれの取り組みを誓い合った。

バチカンの声明では、フランシスコは侵略を「聖戦」として正当化することを否定し、「今日、我々はこのように話すことはできない」と述べたとしている。

「平和の重要性に対するキリスト教の意識は発展している」とフランシスコは述べている。ここ数週間、キリルはロシアの軍事侵攻への支持を正当化するために宗教的な言葉を用いていた。

バチカンの声明によれば、この会談では「ウクライナでの戦争と、平和が勝利するために可能な限りのことをするキリスト教徒とその牧者の役割」に焦点を当てたという。

バチカンの声明は、フランシスコはロシアの総主教に「私たちは三位一体である神と神の母を信じる、同じ聖なる民の牧者であり、そのために、平和を支援し、苦しむ人々を助け、平和の道を探し、戦火を止める努力において団結しなければなりません」と述べた。

「戦争の代価を払うのは国民であり、ロシア兵たちであり、爆撃を受けて死ぬのは国民です」と教皇は続けた。「教会は政治の言葉を使うのではなく、イエスの言葉を使わなければなりません」

「戦争は常に不当なものです。なぜなら、その代価を支払うのは神の民だからです」フランシスコは続けた。「私たちの心は、子供たち、殺された女性たち、戦争のすべての犠牲者を前にして、涙を禁じえません。戦争は決して道ではありません。牧者として私たちを結びつけている霊は、戦争で苦しむ人々を助けるように求めています」

ロシア正教会による先の声明によれば、両者はウクライナ情勢について「詳細な議論」を行ったという。

声明は「現在の危機の人道的側面と、その影響を克服するためのロシア正教会とローマ・カトリック教会の行動に特に注意が払われた」と続ける。「当事者は、進行中の交渉プロセスの特段の重要性を強調し、公正な平和を早急な達成することへの希望を表明した」

ロシア正教会の外相であるヒラリオン府主教と、ロシア正教会のキリスト教間関係の当局者であるI・A・ニコラエフが、キリル総主教と共にモスクワでこの対談に参加した。バチカンでは、教皇庁キリスト教一致推進評議会議長のクルト・コッホ枢機卿と、コッホ事務所のヤロミール・ザドラパ神父が同行した。

3月15日にワシントンのナショナル・プレス・クラブで行われた討論会で、ウクライナのカトリック教会、フィラデルフィア教区のボリス・グジアク大司教は、戦争勃発以来、フランシスコのキリルへの働きかけは報われなかったと指摘した。

グジアク氏は、これは近いうちに変わる可能性があるとほのめかしていた。

3月16日のフランシスコとキリルのテレビ会議では、2016年にキューバのハバナで会って以来、初めての対面での再会となった。ローマ・カトリック教会の教皇とロシア正教会の総主教が史上初めて顔を合わせたその会談は、カトリックとロシア正教との関係における歴史的な突破口を示すものと思われ、この夏にも二人は直接会談する計画が進められていたのである。

キリルのプーチンの侵略への支持は、教会間に新たな緊張を生み出しただけでなく、世界中のロシア正教会間にほころびを生じさせることになった。

ロシア総主教は、侵略を西側の道徳的相対主義と退廃から守るための努力であると説明しようとし、ウクライナはロシア正教会の「教会法上の領地」の一部であると主張したのだ。戦争勃発後、現在までに十数カ国のうち、少なくとも160の正教会の教区が他の教団への加盟を求めた。

キリルはその後、紛争の終結への願いを表明する一方で、世界中の宗教指導者たちからの懇願にもかかわらず、プーチンやロシアのウクライナに対する行動を糾弾することを拒否している。

その後、3月16日、バチカン国務長官のピエトロ・パロリン枢機卿が、バチカンの外交団が出席する中、サンピエトロ大聖堂で平和のためのミサを執り行った。

ロシアのバチカン大使アレクサンドル・アヴデーエフとウクライナのバチカン大使アンドリイ・ユラシュの両名が出席する中、パロリン枢機卿は今月6日に教皇フランシスコが講話で述べた言葉を繰り返した。

「これは単なる軍事作戦ではなく戦争である」とパロリンは言い、ロシア政府が自分たちの軍事活動を「特別軍事作戦」と繰り返し説明することに対して、バチカンから明確な拒否反応が出たのである。

「もし私たちが主の言葉にもっと耳を傾けるなら、武器は沈黙し、実際、生産や製造さえされないとは思いませんか」とパロリンは説教の中で述べた。

「私たちはウクライナで起きていることに心を痛め、神に向かいます」枢機卿は言う。「この地を破壊と広範な死からお救いください」

クリストファー・ホワイト

ナショナル・カトリック・リポーターの記事を和訳

今日のパウロ神父の説教より──ウクライナ対ロシア、ダビデ対ゴリアテのストーリーの現代版

2022年3月12日 (お知らせ)

CBSニュースの記事を和訳

ゴリアテに勝利したダビデ 19世紀の版画

独裁者の指揮下にある巨大な侵略軍……包囲された小国、その指導者は逃げようとしない。ロシアのウラジーミル・プーチンに対するダビデ対ゴリアテの戦いで、屈しない国家を率いているウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領に世界中が注目している。

モ・ロッカ特派員は、ロサンゼルスのウィルシャー・ブルバード神殿の上級ラビであるスティーブ・レダー氏に、「ゼレンスキーの残留が明らかになったとき、どう思いましたか?
」と尋ねた。

「彼はリーダーだと思いました」、ラビは答えた。「彼はダビデだ、そしてプーチンは臆病者だ」

「ウクライナの老女が地下室で火炎瓶(モロトフ・カクテル)を作っているんだ。これがダビデとゴリアテの物語でないというなら、何だというんだ」

聖書の「ダビデとゴリアテ」の物語でイスラエルの民は、ペリシテ人と巨人ゴリアテに劣勢を強いられている。羊飼いの少年ダビデは投石具と5つの滑らかな石で武装し、ゴリアテに挑む。

ダビデは一撃で巨人を倒し、ペリシテ人は逃げ出す。

レダー氏は言う。「私たちの誰もが、恐ろしいほどの困難に一度は直面したことがあるはずだ。このように、強力なナルシスト──率直に言えばいじめっ子が、自らの扇動(デマゴギー)とナルシシズムの重さに押しつぶされて終わるような話はたくさんある」

思いがけずウクライナの大統領になった教師役で有名になったゼレンスキーの、実際の大統領としての言葉は、国を越えて人々を奮い立たせている。「たとえ聖堂や教会をすべて破壊しても、ウクライナの神への誠実な信仰を破壊することはできない」と彼は言った。

レダーは言う。「彼はソ連でユダヤ人として育ったんでしょう。彼はよそ者(アウトサイダー)であることの意味を理解しているんです」

ロッカは尋ねた。「ソ連のユダヤ人は、パスポートに特定のマークを押されていたんですよね?」

「その通り。パスポートに黒い印がついていて、あなたはのけ者ですと書いてあるんです。だから彼はいじめっ子を理解しており、今あるもので最善を尽くさなければならないことを理解している。それが彼のDNAなのだ──プーチンがゴリアテのDNAを持っているように。力こそ正義であり、指導者は自国民の苦しみに責任を負うことはないという。

ロシアが無慈悲な前進を続けるなか、ゼレンスキー──44歳の夫であり父親でもある──は、今のところ断固とした姿勢でいる。「自由と尊厳のほかに、我々には失うものなどない、それこそが我々の最も尊い宝物なのだ」。

演説するウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領(CBSニュース)

ロッカは言う。「自分だったらどうするかと自問するのは私一人ではないはずだ。私はそのような人間になれるだろうか?」と。

「よく思い出す古いイディッシュ語の格言がある。『やらなければならなくなったら、できる』というものだ」レダーは言った。「5年前のゼレンスキーに『5年後にウラジーミル・プーチンとロシア軍に立ち向かう男になれると思うか』と尋ねたら、彼はノーと言ったかもしれない」

しかし、ラビの指導者は、これほど大きな挑戦には、ある種の信仰も必要だと言う。「ダビデになるためには、ゴリアテの全権を拒否する必要がありますよね? 拒否することが必要なのです。この話の真意は、勇気をもってすれば必ず勝てるとは限らないが、とんでもないチャンスがある、ということだ」

ヴァスーラからの手紙 2022年3月2日

2022年3月3日 (お知らせ)

ウクライナ情勢に関して、ヴァスーラからの手紙です。

ヴァスーラからの手紙 2022年3月2日

ロシアのための祈り

2022年3月1日 (お知らせ)

「さあ、私と一緒に、ロシアのために祈りなさい。

『ああ神よ、彼女があなたに従いますように、
ああ主よ、彼女の魂を救い
ラザロにされたように彼女をよみがえらせてください、
あなたの目にこれほどまでに愛された
あなたの娘を美しく飾り
彼女をあなたの神聖な御心の中に置いてください、
彼女があなたのそばを歩くことができるように
よみがえらせてください、
彼女を捕らわれの身から解放し、
あなたの近くにいるのを見せつけてください、
彼女をめとり、完全にあなたのものにしてください。
アーメン。』」

新しい孤児院 インド・グントゥール市

2022年1月29日 (お知らせ)

インドのグントゥール市では、新しい孤児院の準備が進んでいます。小教区内にある古い建物をリフォームし、ここに40人から50人の孤児たちが住むことになります。これは現地の司教様が進んで提供してくださったもので、運営としては現地の教会が運営し、食材費を「神のうちの真のいのち」のベス・ミリアムが拠出するという流れになっています。

元々あったトイレが古くなっているので、新しい便器をつけて塗装しなおし、リフォームすることになっています。

 

グントゥールのプロジェクトは、元はといえば私たち日本の読者がジョージ神父の要請に応えたところから始まったものです。ここまでの実りに至ったことは素晴らしいことです。