2017年9月、モスクワにおいて「神のうちの
(フィラレート大修道院長)
枢機卿猊下、司教猊下、親愛なる神父様方、兄弟、姉妹の皆様、ロシア正教会の親愛なるご来賓の皆様。モスクワと全ロシアの総主教、キリル総主教聖下の代理として、またモスクワ総主教座の対外教会関係局局長であるイラリオン府主教の代理として、皆様を歓迎できることは喜びです。私どもは皆様全員をロシアに、また首都モスクワに歓迎するというこのような機会をもつことができ、大変喜んでおります。
(ヴァスーラ)
私はヴァスーラと呼ばれています。ギリシャ正教徒です。信徒たちの協力と支援を得て、2年ごとに巡礼を行っております。キリスト者の多様性の中の一致という意向のために。とくにここ数年は、諸宗教間の対話へと招かれており、ここにおられる皆さんとお会いし、以前から対話を行ってきました。シリアやレバノンに行ってこの方々とお会いしましたが、今度は彼らが私を招待してくださったのです。ですから皆様をこの巡礼にご招待致しました。ロシアを訪れ、ここで祈り、まさしく宗教間の対話を行うために。私どもに扉を開けてくださり、歓迎してくださったことに、とても感謝しております。また、ロシア教会が東方において行っておられる、あらゆる人道的あるいは政治的な支援に感謝しております。
(トッポ枢機卿・カトリック)
これは類いまれな歩み寄りであり、他では見られない集まりだと言うことができます。この「神のうちの
(フィラレート大修道院長)
ロシアにおける無神論の70年間を経て、神を持たない生き方の結果とは何であるかを私たちはまさしく知っています。
(ユージン・パパス神父・ギリシャ正教会大修道院長)
私どもが大きな友情と愛を感じているイスラム教徒や仏教徒の高位の方々に加えて、私どもの間には、…(ユダヤ教のラビもいます!)ラビもいらっしゃる! どちらですか? 私どもがともだってロシアを訪れるように引き寄せたものは、ロシアはキリスト教会にとって大きな希望を見るからです。
私たちの中に、ロシアの人々の信仰の深さと真剣さに疑問を抱く者は一人もいません。共産主義の時代を切り抜けて生き延びたことそれ自体がひとつの奇跡ですが、正教会の枠組みにおいては、ある特別な問題に関して指導的役割を果たすために、ロシアに期待を寄せています。それはキリスト教会の復活祭(パスハ)の日付の一致を、何らかの形でもたらすということです。これが私ども皆がここにいる理由です。なぜなら私どもは、信仰の一致のために祈っているのですから。なぜならそれはスキャンダルだからです。キリスト教徒でない人々にとって、復活祭の日付が二つあるということは理解できません。
私は総主教聖下に意義を申し立てているわけではありません。そうではなく、ロシア正教会の方々に、リーダーシップを取ってくださるよう激励しているのです。あなた方が行くところに、他の方々も付いていくでしょう。彼らが導くなら、他の人々も付いていくでしょう。ロシアの総主教が導くとおりに……実際のところ、これが皆様にお持ちしたメッセージです。イイスス(イエス)がこのメッセージを届けられたのです……
(フィラレート大修道院長)
このメッセージを間違いなく総主教聖下のところにお伝えします。
(ユージン・パパス神父)
私たち全員がこれに賛成だと思いますが。私どもは愛をもってこれを申し出ます。なぜなら私どもは巡礼者として訪れたからであり、巡礼者は祝福されるために訪れるのですから。ここには聖性があることを知っています。希望をもって帰りたいのです。
(フィラレート大修道院長)
あなた方がいまおっしゃったことを、総主教聖下のところに間違いなくお伝えします。ロシア教会、とくに総主教は、その責任を理解しておられると言わねばなりません。キリスト者の一致というゴールに向けて、可能なことは何であれ、総主教は確かに、最善を尽くしておられます。
(シェイク・モハマド師・イスラム神学校校長)
私たちは多様性を信じており、私たちの社会にも、私たちの間にも、それが必要であることを信じています。私たちにはルールがあり、こう言われています。人は知らないものを敵とする。それゆえ、我々は出会いにおいて、互いをもっと知ろうとするのだと。私たちは互いを受け入れるように、互いの差異を尊重するように、自分自身を教育するべきなのです。神が皆様を祝福されますように、ロシアの皆様には、歓迎していただき感謝申し上げます。またその祝された努力ゆえに、ヴァスーラ・リデン夫人にも感謝します。