「神のうちの
ジム・ピータース
2013年3月
はじめに
この問題を研究する多くの宗教学者たちは、私たちが現在「終わりの日々」あるいは「時の終わり」と呼ばれる時期に生きているということを信じている。「終わりの日々」とは世界の終わりではなく、一つの時代、ある一つの時期の終わりを指しているということも分かっている。
教皇ヨハネ・パウロ二世は、アブラハムからイエスまでの約二千年は御父、ヤーウェの時代であり、イエスから今日までの約二千年はキリストの時代、そして次の二千年は聖霊の時代であるということを認識していた。
この解釈を支持するかどうかは別にしても、今までの世代がまだ「終わりの日々」を見ていないということは確かに言うことができる。しかし、現在の私たちの世代はこの「終わりの日々」の最中にいるのだろうか?
ある人々は、自分たちは間違いなく終わりの日々の時代に生きていると言うだろう。私個人としては、テモテが終わりの日々に関して説明した条件はすべて、この時代に実際に起こっているということに賛同する(2テモテ3章、同じくヤコブ5・2-4)。また別の人々は、人間の振る舞いは何世紀にもわたって変わっていないと言い、私たちが終わりの日々に生きていると考える人々をあざ笑うだろう(ちょうど2ペトロ3・2-4で言われているように)。
終わりの日々に関連したもう一つの論点として預言がある。イエスは多くの偽預言者が現れて私たちを惑わすと警告された(マタイ24・11、同7・15-17)。しかし私たちはその「果実」によって偽物を善いものと真実の預言から見分けるだろう(マタイ7・16-20)。イエスはまた、終わりの日々には「あなたたちの息子と娘は預言する」とも言われる(使徒2・17)。「神のうちの
この記事では、メッセージの著者の存命中1に成就した「終わりの日々」に関連する19の預言について考察する。
(a)聖書の預言
1. イスラエルの民はパレスチナの地に帰還し、もう一度ひとつの国となる
紀元前600~650年(ダニエル9・25、エゼキエル11・17、同20・34、同36・8-11、同37・1-10、同37・16-22、イザヤ11・11、エレミヤ30・3、同32・37、ゼカリヤ10・10)
この預言は西暦1948年に成就した。
2. イスラエルからはるか北方の国が強大な国となる
紀元前590年(エゼキエル38・15)
この預言は第二次世界大戦後、西暦1946年に成就した2。
3. アラブ人(イシュマエルの子ら)は12の王子の偉大な国となる
紀元前1000年3(創世記17・20)
この預言は1930年代から1970年代にかけて、以下の国々の建国により成就した。(1)シリア (2)ヨルダン (3)サウジアラビア (4)イラク (5)イエメン (6)アラブ首長国連邦 (7)クウェート (8)カタール (9)オマーン (10)バーレーン (11)パレスチナ (12)レバノン
4. ハルマゲドンの戦いのために集められる騎兵は2億
西暦100年(黙示録9・16)
東から多数がハルマゲドンの戦いに加わる
紀元前600年(ダニエル11・44)
この預言は西暦1995年、中国の人口が12億を突破して成就した。現在、人民解放軍(中国赤軍)は3億1800万人4を軍に召集することが可能である。
5. 信仰の喪失、極度の不道徳、偶像礼拝(例・金銭、テレビ他)、偽りの神々の礼拝(例・オカルト、ニューエイジ、自己崇拝等)、疫病、その他
西暦75年(マタイ24・4-8、2テモテ3・1-9)
この預言は1960年代から1970年代にかけて成就した。世界を席巻した「水瓶座の時代」において、快楽主義、薬物、フリーセックス、中絶、さらに多くが大衆に紹介された。
6. 不可解な自然現象と気象パターン
西暦80年(ルカ21・25)
この預言は1990年代から2000年代に成就した。
・異常気象であるエルニーニョ現象によって、1997年から翌年にかけてケニアに大洪水がもたらされた
・エルニーニョ現象は3年半後、2002年の春にも繰り返し観測された
・2002年3月、メキシコ湾に出現した黒い水
・2002年5月、アフガニスタンでイナゴが大発生
・2002年4月末、5つの惑星が地球の反対側に並び、地球からは一つに見えた
7. 未曾有の大飢饉と疫病
西暦80年(ルカ21・11、マタイ24・7)
この預言は西暦1960年代に成就した。
・アフリカの大飢饉
・AIDS
・自閉症5
・COPD(慢性閉塞性肺疾患)
8. 古代世界の力は10ヶ国の同盟となる…
(ダニエル2・41-45、同7・24)
この預言は西暦1986年、次の10ヶ国によってヨーロッパ連合が組織された時に成就した。
(1)ベルギー (2)フランス (3)モナコ (4)ドイツ (5)イタリア (6)ルクセンブルグ (7)オランダ (8)アイルランド (9)イギリス (10)デンマーク
9.「第三の天使がラッパを吹いた。すると、松明のように燃えている大きな星が、天から落ちて来て、川という川の三分の一と、その水源の上に落ちた。この星の名は「苦よもぎ」といい、水の三分の一が苦よもぎのように苦くなって、そのために多くの人が死んだ。」黙示録8・10-11
この預言は1986年4月26日にウクライナで成就した。ウクライナ語で「チェルノブイリ」とは「苦よもぎ」を意味する。
10.「れんがが崩れるなら、切り石で家を築き…」
(イザヤ9・9)
この預言の第一の部分は2001年9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンタービルの崩落において成就し、第二の部分は2012年から13年にかけて同ビルが再建されたことによって成就した。ビルの外観は滑らかなシリコン製のガラスで覆われており、シリコンはもちろん石である。
11. 「主は民に対して、苦しめる者レツィンを興し/敵を奮い立たせられた」
(イザヤ9・10)
レツィンとは誰か? それはアラムの王である(イザヤ7・1)。ではアラムとはどこか? それはアラマイ語を話す一帯を差し、現代で言えばサウジアラビア、ヨルダン、イラク、レバノンとイスラエルを含む地域である。この預言は1988年にサウジ王家の一人であるオサマ・ビン・ラディンがアル・カイーダを結成したことにより成就した。
12. 聖体の奉献が停止される「彼は一週の間、多くの者と同盟を固め/半週でいけにえと献げ物を廃止する」
(ダニエル9・27)
この預言は2002年以降、オランダ各地でカトリック信徒が聖体の奉献を停止して成就した。
13.「主の偉大な輝かしい日が来る前に、太陽は暗くなり、月は血のように赤くなる」
(使徒2・20)
この預言は2010年12月21日に成就した。
(b)「神のうちの
14. 「ロシアは私の神聖な手によって甦る…」
1988年3月11日
そして
15.「あなたの姉妹ロシアは死んでいます、しかし主はいま彼女の近くにおられ、甦らせてくださるでしょう。愛は愛されていなかった者を愛し、彼女は主に叫びを上げるでしょう、『あなたこそ私の神、私の救い主!』」
(聖母マリア)1988年2月1日
ロシアの復活に関するこれらの預言は1991年1月以降に成就した。
16.「塔のようにそそり立つ悪は、どれも崩れて塵の山となり、罪咎の埃の中に埋もれよう!」
1991年9月11日
この預言は西暦2001年9月11日にワールドトレードセンターにおいて成就した。
17.「地球は揺すられ、流れ星のように軌道を逸し、山々と島々はその場所から根こそぎにされ、国民がそっくり滅び去る!」
1993年2月18日
この預言は2004年12月26日に起きたマグニチュード9.2の地震とスマトラ島を襲った津波によって成就した。
・地球全体が1cm振動した。
・地球の自転周期が2.68マイクロ秒短くなった。
・スマトラのアンダマン諸島とニコバル諸島は北西に1.25m移動し、1m沈下した。
18.「御父はこの眺めをもうあまり長くは忍ばれないだろう。この世は御父とみ国全体に背いている。世は極悪になってしまった、そこで御父のみ腕があなたたち(ギリシャ)の上に振り下ろされるのを、私の腕ではもうあまり長く抑えきれない。…私はあなたの国民を、鉄を溶かすように、火を持って溶かし尽くす」
1993年1月6日
この預言は2010年に成就した。
19. 「そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る」
マタイ24・14
1988年以来、80ヶ国以上、1000回を超える証しの集いを行ってきたヴァスーラによってこの預言は既に成就しており、なお成就し続けている。
※編集注:この種の預言にはいろいろな解釈の余地が常にあり得る。ここで紹介する解釈をすべて唯一の正しい解釈として信じなければならないということではないが、上記の中には、ヴァスーラ本人が認めているものや、一般的に広く知られている解釈も含まれている。ここでは、個人個人が時のしるしを見分けるための参考として紹介している。
- ヴァスーラは1942年1月18日生まれ。
- ソ連の覇権が拡大し、アメリカと双璧をなす超大国となった。
- 創世記が成立した年代ではなく、モーセが神から啓示を受けたおおよその時期を指している。
- 中国の大使が国連で実際にこのように発言した。他の資料を見ると、召集できる16歳から49歳までの人口は男女それぞれ3億人以上にのぼる。
- 自閉症を含む発達障害は伝染病ではないが、「疫病=大量発生する流行病」という定義では確かに近年数多く確認されている流行病と言えるかもしれない。日本語で「疫病」と言えば一般には悪性の伝染病を想起させるため、エボラ出血熱や新型インフルエンザ(2009年にパンデミック)、SARSなどが思い浮かぶかもしれない。